親類の女性が30代という若さで病気により亡くなったときの話です。その若さと、闘病のつらさや残された家族のつらさを思うといたたまれない思いはご想像できると思います。大阪でのお葬式によばれ、よくある普通の葬儀会場へ向かいました。
ご家族のご意向だと思うのですが、宗教色を一切排除し、彼女と別れる会を彼女にふさわしくあでやかに行おうという会となっていました。出席している人は私も含め、通常の喪服で通常のお香典をつつみ、数珠なども持っていましたが、会場は赤やピンクのかわいらしい花でうめつくされ、お坊さんもいませんでした。司会者がいて、この会の趣旨や彼女の生前の様子などを話してくれ、お焼香の時間だけはありました。これは、出席者がお別れをするために行ってくれたんだと思います。お経のかわりに、彼女は音楽をやっていたので、彼女の生前の演奏などをみんなで聞く時間がありました。
出棺の際は、お花やさんの店頭にあるようなあでやかな色とりどりの花をみんなで添えました。初めてこのような儀式に参加しましたが、参加した人たちが抱えていたつらい思いも少し和らいだように感じます。ご家族の方が彼女を大事に思っていたその想いもよく伝わり、素敵なお別れの会だったと今でも思っています。