長期にわたる介護生活による家族の精神的・肉体的疲労と、病気によりやせ衰えてしまった故人の姿を極力参列者に見せたくなかったため、葬儀は通夜を家族・淀川周辺に住んでいる親族限定とし、友人関係は告別式に出てもらうことにしました。
また自宅への弔問も上述の理由からできる限り断ることにし、告別式まではできる限り外部の人間と接することはしないことにしましたが、その方針をどうやって伝えるかについて悩みました。
具体的方法が見つかりませんでしたが、葬儀社の担当の方のアドバイスにより、告別式の案内状の通夜の欄を消し、告別式のみを案内状に書くことにしました。その結果殆どの人が告別式に来てくれることになったのですが、中には一目でいいから故人の顔を拝みたい、あるいは通夜と告別式の両方に出たいと直接電話で頼んでくる人もいました。
そうした方には、故人の遺体の様子を説明し、かなり無理を言った部分もあったのですが、告別式の際に故人の姿を見ることで納得してもらえたと思います。
また告別式前に自宅に直接訪ねて来られる方もいましたが、そうした方にも事情を話して家にあげることはしませんでした。
予想された人数からは遥かに少ない弔問客の人数でしたので、やはり告別式の案内に通夜のことを書かなかったことがよかったのだと思います。
人の葬式に出るときには、正直通夜に出たほうが煩わしくない面が多く、自分も通夜への参列で済ます場合が多いです。
しかし介護生活を経て疲弊しきっている時に、通夜や告別式の両方で参列者への対応を迫られるのは正直無理だと考えました。
通夜に出席できないことや弔問を断ったことに対して若干文句めいたことを言う親戚等がいましたが、そうした文句はいちいち気にしないほうがいいように思います。